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事業再生請負人の松本光輝自身が再生を経験し、25億の負債から再起。困難にあえぐ経営者の方を二人三脚で倒産から救います。経営改善、経営改革、リスケ、事業再生コンサルティング、融資・金融機関対策なら

事業リストラ編 | 飲食店の再生事例 (6/7)

新会社が事業を引き継ぐといっても、急に業績がよくなるわけではない。何もしなければジリ貧でまた赤字が増え、資金が流出し、結局2次破綻のような形になってしまう。

また飲食店は店舗が自分たちの資産でないとしても、多くの場合、設備や内装などは自分たちで維持していかなければならない。ぎっと見て1店舗あたり年間100万円、3年サイクルくらいで大きな補修など入るとすればそれが300万円ほどになるであろう。

まずはエアコンや冷蔵庫などの厨房機器は使用頻度も高いため、必ず3年から5年で何れかが補修や交換が必要となる。そして内装やファサードなどは傷むのはもちろん、顧客を飽きさせないためにこれも3年くらいで見直す必要がある。

さらには元社長が何年か大人しくし、祓が済めばそこで社員として生活費程度の収入は得なければならず、新社長と併せて固定費が上がることは間違いない。

従って収支トントンではだめで、税金も考えると年間で店舗数x150万円以上の利益を上げられるようにならなければならず、決してハードルは低くない作業である。

具体的な収益アップのために私たちは主に以下の提案し、実行させた。

①社内会議を毎週開催し活発に意見交換する

【目的】 コミュニケーション向上、問題点の早期発見、よりよいアイデアの活用

②接客レベルを向上する

【目的】 顧客満足度を上げ注文を増やし客 単価を上げる、リピークーを増やす

③近接2店舗中-店舗のメニューの完全変更

【目的】 共食いの防止、近隣競合店との差別化、店の活性化

①については全ての改革の基股となるため、最初のうちは私たちも会識に入り、相当コントロールして、自主性とコミュニケーションの向上を図れるようにした。毎週会議をやることで、命令系統はどうなっているか、やると決めたことができているかのチェックができるようになった。

(a)だらだらと会議をやるのではなく、しっかりした議題を基に結論を出し、課題については誰がいつまでにするのかを明確にした。

(b)議題は前日までにメンバー(杜員)に周知してあらかじめ考えられるようにしておき、会議後の議事録はできるだけ早く発行し、さらに次の会議でも振り返りを行った。

(c)議事録作成および議事進行は全員の持ち回りとし、誰もが参加できる会議とした。

結果としては、参加者にとってかなり精神的プレッシャーにもなったが、ほぼ全貝の自主性が生まれ、また社内情報の透明性が高くなり、問題解決のスピードが圧倒的に速くなった。

②については、現代の居酒屋としては最も重視すべきことであるが、逆にこのチェーン店ではこれが組織としてほとんどできていなかった。それは社長があまり現場へ出向かず、店のことは店長任せであったため、店長のレベルが下がるとその店のレベルが下がる。なおかつ店長も監視が甘いので自然とルーズにならぎるを得ず、なるべくしてなった結果といえよう。

(a)まず声出しと表情を重視し、接客チェックシートを作って運用させた。ただし、多少の改善はされたものの、少しよくなった だけで止まってしまい、決して高いレベルの接客には至っていなかった。理由は箇単 で、この人と見込んだマネージャーが実は指弾力に問題があり、チェックシートなど適切な運用ができていなかったためである。

(b)新社長は顧客とのコミュニケーションの才があり、それを従業員に伝えることができ、今後の新社長の指導力に期待をかけている。

(c)については、まずこのチェーン店の料理の昧は大変良く、そこについては指導をする必要は特にはなかったが、以前のセントラルキッチンの名残りで近接している2店舗が全く同じメニューを出しており、ほぼ共食い状態になっていた。昔は違ったらしいが、この辺の問題に鈍いのがこの経営者の欠点である。

(a)ともかく2店舗の差別化を図らなければならないが、2店舗とも手を入れる余裕がなかったため、規模が小さい店舗には、メニューを無国籍で少し斬新なメニューに全て置き換えさせ、とにかく社内での競合を避けることにした。

(b)この会杜の場合、3店舗目の収支はトントンで、頑張れば伸びる可能性はあるが、そのままではジリ貧という状況であった。場所が離れすぎていて、縮小された本部機能では判断できず、杜長判断で営業権譲渡することになった。

残った2店舗については、結果としてメニューを変えたことで違う客層が来るかと考えていたが、同じ人が交互に来ているケースも少なくなく、競合店に流れてしまう確率を減らす結果となった。

最終的な売上は1週間で昨年対比15%アップし、今後の更なる業績アップへの芽が見えた。

ちなみに事業リストラをやる際には、それぞれ異なったタイプの店舗をいくつか持っている場合の指導は非常に難しい。そもそも全てを指導しようというのは無理で、何とかまとめて共通点で切り込むか、あるいは他は諦めて重要なところから個別に解決していくかである。中小企業にはこのパターンが多いので、予めどのように取り組むのかをしっかり決めておかないと、コンサルティングが迷走する可能性が高い。